初心者でもわかるドリルレイアウトの読み解き方!
よく動画で聞くドリルレイアウト。
数字を聞いてもさっぱり分からない…
自分には関係ないの?
こんな悩みにお答えします。
〇本記事の信用性

この記事の前半ではレイアウトとは何か、後半ではレイアウトを実際に計ってお伝えしたいと思います。
これであなたもレイアウトが分かるようになると思います。わかりやすく説明しますので、是非覚えて役立ててくださいね!
〇レイアウトって何?
レイアウトはボールの曲がりを決める大切なもの!
ボウリングのボールには中に「コア」と呼ばれる模型が入っています。
「コア」は色々な形があり、転がると遠心力が働いてボールの曲がりを手助けしてくれます。
その「コア」の傾き具合でボールの曲がり方を更に細かく調整することが出来ます。
レイアウトは見た目じゃなく数値が絶対
ドリルレイアウトに必須「PAP」
PAPとは「ポジティブ・アクシス・ポイント」といって1回転目の回転軸です。
この回転軸に合わせてコアの傾き方を決めるのでPAPが無ければコアの傾き方を設定できないわけです。
PAPは人によって位置が違う?
投げる人によってPAPは違います。つまり何が言いたいかというと
人と同じ見た目の開け方をしても「レイアウト数値は全く違う」ということがあります。


この二つの画像、見た目は全く違いますがどちらも同じレイアウト(40°×4×70°)なんです。
人によってレイアウトの数値が同じでもこれだけ差がつくので、見た目はあまり参考にならないかもしれませんね!
よく聞く逆ピン(ピンの位置が普通とは逆側に位置するレイアウト)とか
ピンアップ、ピンダウンという言葉は特殊な回転軸の人には全く参考にならないかもしれませんね!
実際に自分のPAPがどこにあるか確認してみよう!
PAPはドリラーの方に計ってもらうのが1番ですが自分でも可能です。
用意するもの
- 白いテープ(インサイトテープでも可)
- ウェス
- スマホ(録画できるものなら何でも可)
図り方は自分の投げてるボールの小指側の側面にテープを張ります。まずは適当で構いません。

適当に張ったら、投球動画を撮影します。
その時に「手から離れた瞬間」テープが点になっていればOKです。
もしブレていればその位置がPAPではありませんので、剥がして何度も試してみてください。
もしてから離れた瞬間3球ブレが無ければそこがあなたのPAPになります。
レーンの中間で点になっていてはいけませんので注意してください。
レイアウト数値の説明
それでは本題のレイアウトの読み取り方について説明します。
ボウリングのレイアウト法は大きく2つあります。
- デュアルアングルレイアウト
- PSAレイアウト
本記事では馴染みやすい「デュアルアングルレイアウト」を説明していきます。
よくボールの軌道動画ではレイアウトを「○○°」「○インチ」といってるものを見たことがありませんか?

この数値がボールの動きを決めます。
「○○°」×「○インチ」×「○○°」
レイアウトについては難しく考えがちですが、上記に3つの数値を当てはめていくだけになります。
【MB角】※マスバイアス角(通称マス角)ドリリングアングルともいう

「MB角」はボールの転がりが何処で出すかを設定する数値だと思ってください。
ボールを投げると、レーンのどこかでボールがコロコローっと転がって、そこから曲がりが出ますよね。
それを奥で起こすか、手前で起こすか。ブレーキを踏む位置を決めるのがこのMB角になります。
一般的にはこの数値を20°~110°の間で設定します。
60°~80°など数値が高ければ高いほど転がりだしが遅くなり「奥で転がる(走る)」ようになります。
つまりMBマークがサムホールに近ければ走るように設定されていることになります。(大体一般的なPAPの場合)
逆に
20°~40°など数値が低ければ低いほど「手前から転がる(アーク状)」になります。
つまり、MBマークが先ほど図ったPAPと距離が近ければ手前から曲がるようになります。
そんなわけで、
走って切れるレイアウト例
「70°」×「○インチ」×「○○°」
アーク状のレイアウト例
「40°」×「○インチ」×「○○°」
となります。
【PIN~PAP距離】

3つの中で一番ボールの曲がりに与える影響が大きいのはこの数値になります。
コアをどう作用させるか、この数値がとても重要になります。
基準で大体4インチ~5インチくらいと思っていてください。
これを2インチと短くすると、手前でコアが作用し、手前で終わりやすくなります。
これを5インチ半と長くにする、奥でコアが作用し、手前は走りやすくなります。
やりすぎは、かなり極端になります。
極端に、1インチにすると、奥が全くこなくなり
極端に、6インチにすると、手前でコアが動かなくなったりします。
0インチにすると、全く動きません。コアが起き上がっちゃってる状態ですね。
両手投げ等の回転数が過多の人は5インチ半程離す人が多いようですね。
回転数が多い分、コアを作用させやすいので、距離を長く取るんでしょうね。
4インチ以下のレイアウトだと、コアが手前で作用しすぎて曲がりすぎたり、奥に届かない、なんてことがあるようですね。
他にも2インチにして奥を抑えてショート専用のレイアウトをとったりまします。
上記は厳密にいえば説明としてはどうかなってところですが、今回は初心者の皆さんに分かりやすくイメージしてもらえればいいので、本当に簡略化して説明してます。
そんなわけで
走ってキレるレイアウト例
「70°」×「5インチ」×「○○°」
アーク状のレイアウト例
「40°」×「4インチ」×「○○°」
と、なります。
【VAL角】

最後に、ボールの起き上がる速度を調整する「VAL角」です。
起き上がる速度、要するにキレですね。
この角度も同様0~90°位で設定します。
0°に近ければ近いほどキレます。
0に近ければ近いほどピンアップ=キレる
90°に近ければ近いほど緩やかになります。
90に近ければ近いほどピンダウン=アーク
実際のとことは
キレを求めるのであれば30°近辺
ゆるやかさを求めるのであれば70°近辺
といったところでしょうか。


両手投げで曲がり幅を抑えたい時なんかはこの数値を-10°に設定するのも手だというのを聞いたことがあります。
まとめ
走ってキレるレイアウト例
「70°」×「5インチ」×「30°」
アーク状のレイアウト例
「40°」×「4インチ」×「70°」
と、出来上がるわけですね。あくまでもレイアウト例です。
自分に合うレイアウトを探してみましょう
上記のレイアウトを施してそれが気に入ることがあれば良いですが、そうではない時もあります。
是非下記の通りアレンジしてみてはいかがでしょうか
症状別。このようにレイアウトを変更してみてはいかが!?
ボールが曲がりすぎる。噛み過ぎて10ピンが飛ばない。
- MB角→広くする(35°→50°)
- PAP距離→離す(4インチ→5インチ)
- VAL角→狭くする ピン位置を高くする(40°→30°)
∔表面加工で表面を光らせることによって、走って切れる動きになります。
ボールが走りすぎる。キレ過ぎる。手前で曲がって欲しい。
- MB角→狭く(70°→55°)
- PAP距離→短く(5インチ→4半or4インチ)
- VAL角→広げる ピン位置を下げる。(30°→40°)
+表面加工で表面を粗く整えることでアーク上の動きにもなります。
表面加工のイロハについては→こちら
PAPは必ず図りましょう。定期的に図り直しも!
これを説明したうえで再び書きますが、PAPを必ず図ってもらってください。
人によってはPAPの位置が2インチ近く違ったりもします。
もちろん、中古のボールを買った時も自分のに合ったレイアウトで開けなおすことをお勧めします。
→中古のボールについてはこちら
ボウリングのボールって中古を買っても良いの?買う時に注目すべき箇所5選!
PAPの位置が違うと、どうなるか。
4インチ半で開けたはずが6インチになったり
4インチで開けたはずが2インチになったりするわけです。
全く数値どおりの動きにならないのですよ。
なので、PAPすら測ってくれないドリラーさんには、ドリルはお願いしないほうが良いです。
本気で言っています。
レイアウトが与える影響の大きさを実感した僕は声を大にして言います。
相談に乗ってくれる、意見を言ってくれる、あなたのためを思って開けてくれるドリラーと是非出会ってください。